【チューリップ賞】オーヴァル一番時計
「チューリップ賞・G3」(3月2日、阪神)
赤き新星が、栗東坂路を真一文字に切り裂いた。27日、紅梅Sを制して、クラシックへ名乗りを上げたレッドオーヴァルが堂々、4F52秒4の一番時計をマーク。同じ時間に追われた僚馬で重賞3勝のダッシャーゴーゴーよりも、0秒4速いというのだから恐れ入る。
「いい動きだったと思います。あの時計で、まだ余裕残しでしたからね」と安田師はオーヴァルの猛時計に舌を巻く。課したメニューは、単走で上がり重点。前日から降雨が続き、荒れた馬場だったが、脚さばきが乱れることは全くなかった。追われてからの反応も鋭く、ラスト1Fも12秒8と文句なし。さすが桜有力候補だけのことはある。
しかし、この中間、すこぶる順調だった訳ではない。「3週くらい前にフケになってしまって」と指揮官。カイ食いも細くなり、思うように馬体を増やすことができなかった。ただ、フケはすぐに治まったため、体重の大幅減は免れそう。グレープブランデー(フェブラリーS)、ロードカナロア(阪急杯)と勢いに乗る安田厩舎。今度は、オーヴァルで3週連続重賞Vを決めてみせる。