【弥生賞】エピファネイア抜群の伸び
「弥生賞・G2」(3月3日、中山)
皐月賞(4月14日・中山)と同じ舞台で争われる重要トライアルへ東西トレセンで27日、最終追い切りが行われ、デビュー3戦無敗のエピファネイアは栗東CWで活気のあるフットワークを披露。厩舎の先輩・ヴィクトワールピサに続く本番Vを目指して、前哨戦をクリアしたいところだ。
文句なしの走りで土つかずの3連勝。クラシックの最右翼と目されるエピファネイアが、今季始動戦に向けて栗東CWで万全の仕上がりをアピールした。
一見、地味に映っても醸し出す気配の良さは隠し切れなかった。最終デモは厩舎おなじみの3頭併せ。前を行くハーキュリーズ(5歳1000万下)、オールザットジャズ(5歳オープン)を射程圏に入れて、道中は折り合いに専念。直線で内から2頭に並びかけると、ゴール前ではわずかに肩ムチが入っただけ。オールザットジャズには首差の先着を許したが、5F68秒9‐38秒9‐11秒5の数字が示す通り、自身の伸びも抜群の域だ。「いい状態で来ている。折り合いも大丈夫」と角居師は納得の笑みを浮かべた。
今週で短期免許期間が終了するビュイックは「とても走る馬だと感じた」と初コンタクトに良好な手応えをつかんだ様子。今回は福永の騎乗停止に伴う代打だが、その主戦からは折り合いについてのアドバイスを受けたという。「タイトなレースになるだろうが、期待に応えたい」と静かに闘志を燃やす。先週はアーリントンCをコパノリチャードでV。鞍上の勢いも追い風となりそうだ。
偉大な先輩に続きたい。初勝利から京都2歳S‐ラジオNIKKEI杯2歳S‐弥生賞というローテはヴィクトワールピサと同じ。「たまたま」と師は笑うが、厩舎が敷く王道を無傷で突き進む良血馬への期待は当然のことながら大きい。「今回は本番かというぐらいのメンバー」「たとえ負けても本番への課題が見える」「本番に向けても、いい仕上がりで臨めれば」‐。“本番”という言葉を何度も口にした指揮官の思いは言わずもがな。青写真通りに前哨戦をクリアし、弾みをつけて大舞台に挑む。