【フィリーズR】サンブルこれで十分
「フィリーズレビュー・G2」(10日、阪神)
6日の追い切りは美浦Wを単走でサラリと流しただけ。既に馬体が仕上がっているサンブルエミューズにとって、これ以上の調教は必要ない。5F68秒3‐39秒1‐12秒4の走破タイムに、「先週、併せ馬でしっかりやっているからね。これで十分。きょうも重心の低い走りでタイムも予定通りだった」と、加藤征師は納得の笑顔だ。
前走のフェアリーSは2番人気で勝ち馬から頭、鼻差の3着。「レース内容は決して悪くはなかった」と指揮官は振り返る。逃げ馬を早めにとらえに行った分、ゴール前で少し甘くなってしまった。直線で先頭に立ったときにソラを使ったのも誤算だった。「我々にとってもいい経験になったよ」と前を向く。
昨年8月の未勝利戦で見事な逃げ切り劇を演じ、続く9月の芙蓉Sでは上がり3F33秒9の末脚で差し切り勝ち。「どんな展開になってもきっちり勝ってきた。2歳の時点であんなことができるのは能力があればこそ。秘めたものは大きい」と高く評価する。
この一戦に勝負かける 阪神コースは2度目。初めての阪神JFでは直線で伸びを欠き8着に敗れたが、「レースの流れと馬の気持ちがかみ合っていなかった。スタート後、もう少しリズム良く走らせていれば」と“力負け”とは思っていない。それだけにこの一戦にかける思いは熱い。「結果を出したい」と力を込めた。