【アネモネS】ディソール満開モード
「アネモネS」(9日、中山)
ひと足早く桜が満開モードだ。桜花賞(4月7日・阪神、芝1600メートル)を目指し、上位2頭に優先出走権が与えられる東のトライアル。サクラディソールはオーナーのさくらコマース、尾関師、横山典がくしくも、先週のオーシャンSを快勝したサクラゴスペルと同じトリオだ。2週連続で“土曜中山メーンV”を成し遂げ、意気揚々と仁川の舞台へと向かう。
好調コンビがサクラディソールを桜花賞へと導く。新鋭トレーナーと45歳の名手。オーシャンSを完勝したサクラゴスペルと同じ尾関師&横山典が、今週の土曜中山メーンもジャックする。
両者が互いを認め、そして最高の形へつなげて行く。「その場で勝つ、負けるだけじゃない。今後の方向性もアドバイスをしてもらえるので、すごくありがたいですね。レースに乗って感じる騎手の感覚は、厩舎側では分からないので」とトレーナーは感謝の弁を述べる。「関東で1、2を争うジョッキーですから」と、寄せる信頼は厚い。
対する名手もまた、賛辞の言葉を惜しまない。「若くてこれだけの結果を出しているんだから大したもの。こちらが“こうなってほしい”というふうに馬はなかなか育たないんだけどね。ゴスペルは本当に良くなった。馬の見極めが上手なんだろう」。無理なローテを組まず、先々を意識して馬をつくる。同じ方向を見ているからこそ、歯車はガッチリとかみ合う。
サクラディソールは昨年11月の未勝利戦V時に、ジョッキーが中山参戦を進言。2カ月半の間隔をあけて、狙い澄ましたように菜の花賞で2勝目を挙げた。「前走は(松岡でVと自身は)乗っていないけど、強い勝ち方だった。センスがいい馬だよ」と横山典。桜が咲き誇る仁川の舞台を目指し、今週も“サクラ”のピンクの勝負服が鮮やかに中山を彩る。