【フィリーズR】マンボ最高潮
「フィリーズレビュー・G2」(10日、阪神)
メイショウマンボが混迷深める桜戦線で、主役の座を狙っている。7日の栗東坂路で最終追い切りを行い、余力十分に先着を果たしてムードは最高潮。厩舎ゆかりの血筋の素質馬が、前哨戦を制圧する。
朝もやの立ちこめる栗東坂路で、余力十分なフットワークを見せつけた。メイショウマンボは栗東坂路で最終リハ。先行するメイショウカイオウ(5歳500万下)をがっちり射程に入れ、我慢を利かせながら登坂。ゴール前では待ってましたとばかりに伸びて僚馬に3馬身先着を決めた。
またがった武幸(レースは川田)は「動きは良かった。そんなにやってないけどね」と、マークした4F53秒1‐38秒7‐12秒8に満足げな表情。見届けた飯田明師も「4F55秒ぐらいを予定していたけど、思っていたよりもいい時計が出たね。それでも無理はしていないし、よほど具合がいいんだろう」と合格点を与えた。
母メイショウモモカ、祖母メイショウアヤメはいずれも厩舎の管理馬だ。アヤメはフィリーズレビューの前身、98年の4歳牝馬特別2着の実績がキラリと光る。「雰囲気が何となくアヤメに似ているね。かわいい顔をしているが、気性的には少しきつい。そのあたりがレースにも(良さとして)出ているんだろう」と目を細めた。
暮れの阪神JFこそ出遅れがたたって10着に終わった。だが、続く紅梅Sでレッドオーヴァルの2着に食い込むと、前走のこぶし賞では上がり最速で完勝。祖母譲りの切れ味をあらためてアピールした。
「まあ、ここで結果を出せればいいけどね」。トレーナーは泰然自若の構えだが、桜花賞トライアルも制するようなら、本番へ向けて期待が一層高まる。混迷ムード漂う桜戦線を、自慢の末脚で断ち切ってみせる。