【中山牝馬S】イサベル重賞V3
「中山牝馬S・G3」(10日、中山)
マイネイサベルが鮮やかな差し切り勝ちで、重賞3勝目を挙げた。2着にはこれが引退レースとなるスマートシルエット、3着には1番人気のオールザットジャズが入った。
最後は3頭の追い比べ。マイネイサベルがスマートシルエット、オールザットジャズとのたたき合いを制した。道中は中団を追走。勝負どころから徐々にポジションを上げ、直線では力強く差し脚を伸ばした。G3では珍しく、松岡は左手で小さくガッツポーズをしてみせた。
「いい条件ではなかったので自信はなかった」。4カ月の休み明けに加えて、ハンデも楽ではない56キロ。しかも過去3勝はすべて左回りで挙げている。そんな二重三重の不安をまとめて吹き飛ばす快走。鞍上は「成長しているのかも。力を付けているのかな」と手応えをつかんだ口ぶりだ。
「春にはG1がある。調子も上がってくる。次は勝ちたいね」。大目標のヴィクトリアマイル(5月12日・東京)へ思いをはせる。これまでも「東京の方がいい馬」と言い続けてきただけに夢が膨らむ。
水野師も「今回は当然先を見据えた仕上げ。完成の域に近づいてきた」と野望を隠さない。ぶっつけで臨む2カ月後の大一番をしっかりと見据えている。