【若葉S】ペガスター連勝決めて主役へ
「若葉S」(16日、阪神)
共同通信杯で重賞初制覇を果たしたメイケイペガスターが、余勢を駆って皐月賞トライアルに参戦。課題であった折り合い面に進境がうかがえ、メキメキと力をつけている。先に行われた弥生賞では、有力馬が総崩れで波乱の決着に。混沌(こんとん)としてきた牡馬クラシックロードに、連勝を決めて堂々と主役候補に名乗りを挙げる。
ダイヤの原石が、スキルを磨きながら輝きを放ってきた。前向き過ぎる気性が災いし、伸び悩んでいたメイケイペガスターが、前走の共同通信杯でようやく本領を発揮。これまでにない積極的な競馬を披露し、朝日杯FS3着のゴットフリートを圧倒。重賞初制覇を果たして再び脚光を浴びた。
新馬戦で鮮烈デビューを飾った好素材がついに目覚めた。暗いトンネルを抜けて、木原師は「だいぶ折り合い面が楽になってきた。最近は少し掛かっても、頭が下向きになっている。課題が改善されてきたね」と笑顔。フォームが安定したことが、前走の積極策に結びついた。戦術に幅が出たことは、クラシックを戦ううえで大きな収穫だ。
皐月賞(4月14日・中山)へ向けて、既に賞金面はクリアしている。だが、指揮官はあえてトライアルへの参戦を決めた。「賢い馬で、調教を重ねるとレースが近づいてくるのが分かる。本番まで間隔があくからね。テンションが上がってくるので、ここで1度使っておきたい」。ガス抜きをして、程良い緊張感を保って本番へ挑む構えだ。
1週前追い切りには、新コンビを組む藤岡佑が騎乗。期待以上の走りに「バネがあって、すごい馬ですね」と声を弾ませた。「馬もジョッキーも本番へ向けて調整してくれれば」と指揮官は結果よりも内容を重視するが「多少掛かっても、遜色のない競馬ができると思う」と自信の表情。輝きを取り戻したペガスターの勢いは止まらない。大舞台へ弾みをつける。