【ファルコンS】NEWヒーロー誕生
「ファルコンS・G3」(16日、中京)
後手を踏み、直後に挟まれ、ポジションを下げたインパルスヒーローだが、4コーナーでの手応えは抜群。400メートルを超える長い直線をフルに使ってインから鋭く馬群を割り、3連勝で重賞初制覇を飾った。
「もともと、かなりの能力を感じてましたから」と満面の笑みを浮かべる国枝師は、3日の弥生賞(カミノタサハラ)、9日の中日新聞杯(サトノアポロ)に続く3週連続での重賞制覇。本格的な春到来を前に、人馬とも勢いを増している。
とはいえ、ここまでの道のりは平たんではなかった。昨年7月に新潟でデビュー(2着)したが、その後は「体質が弱くて順調に使えなかったんです」と国枝師。無理をさせず、焦らずじっくり待った指揮官の我慢がこの快進撃を呼んだ。
「思い通りに乗れるってのがいいね。長くいい脚を使ってくれて、終わってみれば完勝でした」と田中勝。「まだまだ、これから良くなってきそうだし、距離は延びても大丈夫」と、NHKマイルC(5月5日・東京)を見据え、声を弾ませた。「本番へ直行になると思います」と国枝師。4連勝で、3歳マイル界の頂点へと駆け上がる。