【スプリングS】ロゴタイプ横綱相撲

 「スプリングS・G2」(17日、中山)

 2歳王者が貫禄の違いをアピールした。皐月賞(4月14日・中山)への最終トライアルを制したのは、1番人気ロゴタイプ。“代打”C・デムーロを背に好位できれいに折り合い、直線であっさりと抜け出した。3カ月ぶりの実戦でも隙のない勝ちっぷり。M・デムーロを鞍上に迎える本番でも主役を務めそうだ。2着タマモベストプレイと3着マイネルホウオウも優先出走権を獲得した。

 中山の短い直線で右手から左手へ、さらに左手から右手へ2度ムチを持ち替えたC・デムーロ。ロゴタイプが力強い脚取りをキープしたままゴールを駆け抜けると、あいた左手の人さし指を立てて自ら勝利を祝福した。

 「アリガトゴザイマス。本番へ向けていい仕事ができた。あとは(皐月賞を)勝つだけ」。日本語と英語が入り交じったヒーローインタビュー。兄M・デムーロの好騎乗で昨年の朝日杯FSを勝ち、JRA賞最優秀2歳牡馬に輝いた。春のクラシックも兄とコンビを組むことが決まっている。ソツなくワンポイントリリーフをこなした弟は、歓喜のジャンプオフまでサービスしてみせた。

 3カ月ぶりの実戦をしっかり勝ち切り、田中剛師も手応えを感じ取る。「完勝です。ゴール前の脚は光っていた。びっくりしたというひと言だけ。勝つべくして勝ったのかな」と、普段は謙虚な姿勢を貫くトレーナーからは珍しく強気なコメントが飛び出した。7番人気の評価に過ぎなかった朝日杯FSと違い、今回は堂々と1番人気に応えての横綱相撲。弥生賞、若葉Sと波乱の結果に混戦ムードも漂っていた皐月賞戦線だが、これでようやく主役決定だろう。

 「カイ食いも問題ないし、調整が難しくなかった。本当にアスリートになってきたのかな」。中3週で迎える本番については「弥生賞組が相手かな」と、スプリングS組とは勝負付けが済んだと言わんばかりだ。「一戦一戦がトレーニング。一戦一戦を大事に」。はやる心を静めるように、田中剛師は口元を引き締めた。今となっては、2歳時の3連敗が信じられない、盤石の強さ。進化を続ける2歳王者が、04年ダイワメジャー以来、9年ぶりに関東へと皐月賞のタイトルをもたらす。

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