【高松宮記念】カナロア快挙達成へ
「高松宮記念・G1」(24日、中京)
快挙達成をデータも後押しする。秋春連覇で史上初のスプリントG1・3勝馬を目指すロードカナロアは、過去10年で毎年必ず連対馬を輩出する最良ステップの阪急杯を完勝。最も強い5歳馬でもあり、記録室は首位不動とみた。陣営も仕上がりに自信満々。世界のスプリント王が実力をいかんなく発揮する。
レコード走破のスプリンターズSに続き、日本馬として初めて香港スプリントも制し、ロードカナロアは名実ともに世界のスプリント王となった。春の最大目標に選んだのは、昨年3着に甘んじた高松宮記念。ドバイ遠征を見送り、5月にシンガポールで行われる国際スプリントにも登録をしたが「(出走を)考えていません。高松宮記念が勝負です」と、安田師は全力投球を強調する。
昨年は内枠で前が壁になったこともあるが、内容的には完敗。だが、1年を経て「心身ともに去年とは違う。リラックスしていて、馬体の張りが素晴らしく、パワーアップしている」と指揮官は充実ぶりに目を細める。
前哨戦には阪急杯を選択した。「新しくなった中京の1200メートルはタフなコース。阪神の1400メートルでいい競馬ができれば、ここにつながると思ったから」と説明。酷量58キロと、7Fの距離を克服しての快勝に「安心して見ることができました」と、笑顔で前走を振り返り「その後はローテ的にも仕上げやすかった。1週前追いの動きも良く、万全の状態で本番を迎えます」と胸を張る。
厩舎の先輩カレンチャンに続く秋春G1スプリント連覇、史上初のスプリントG1・3勝目へ向けて、遮るものは何もない。