【高松宮記念】大マジンに雨なら変身
「高松宮記念・G1」(24日、中京)
ロードカナロアと5度戦って全てひねられているマジンプロスパー。まさに天敵だ。しかしギブアップする訳にはいかない。前走の阪急杯では0秒1差の2着とあと一歩まで肉薄した。前回がピークの状態なら逆転は夢のまた夢だろう。良くなっている。間違いなく上向いている。
20日の栗東坂路で見事に証明してみせた。前半から首を上下に振って引っ張り切れない手応えで突き進む。好調時の姿。軽快なペースで飛ばしながらも最後まで脚色は乱れずにフィニッシュを決めた。4F53秒9‐39秒3‐13秒2。中尾師は「整地直後とはいえ、相当な荒れ馬場で53秒9なら上等でしょう。前走時にまだ残っていた冬毛が全て脱けてツルッツル。重めだった体も絞れて510キロ前後で出せそうですよ」と高い評価を与えていた。
毎年、春先から調子を上げるのがパターンという。6歳になった今季も、同じように目覚めてきた。「そりゃあロードカナロアは素晴らしい馬格だし強いですよ」と指揮官は短距離王に敬意を表しながらも「ただ、うちの馬は昨年よりも円熟味が出ているし、荒れ馬場を苦にしません。当日は雨予報でしょ。そこに期待したいです」とチャンスを狙っている。
レース当日の雨量と馬場状態次第では、マジンから“大魔神”にステップアップする可能性は大いにありそうだ。