【高松宮記念】カナロア闘魂に火ついた
「高松宮記念・G1」(24日、中京)
あふれ出す闘志は、レースが近づいていることを察知したサインか。23日の早朝。栗東CWから坂路へと向かうその過程で、ロードカナロアはかけていた鍵を自ら外した。戦う、という姿勢を伝えながらの登坂。4F66秒0‐46秒8‐13秒1というラップを刻み、最終調整を打ち上げた。
「馬場に入る段階から気持ちが乗っていましたね。ですが、しっかりと我慢が利いていました。闘争心を感じましたし、集中力も高まってきています」。安田翔助手はこの日もカナロアと冷静に向き合った。スイッチは入っているが、それは制御できる範囲内。偉業達成への準備は整った。
(6)枠(11)番。枠順決定を経て、さらに深い部分へ仕上げを施した。「壁もできそうな枠を得たので、ある程度気持ちを乗せてもいい、と思っていたんです」。細心の注意を払いながら、闘争本能を引き上げた。史上初となるスプリントG1V3へ。進むべき道のシグナルは青に変わった。