【ドバイSC】ジェンティル万全最終調整

 「ドバイシーマクラシック・G1」(30日、UAEメイダン)

 日本の競馬史を塗り替えたスーパーヒロインが、世界にその力を誇示する時がやってきた。3歳牝馬で初めて年度代表馬に輝いたジェンティルドンナはレース前日の29日、芝コースで軽いキャンターの調整。力強い走りで、リズムが崩れることは一切なかった。ドバイに移ってからの1週間のプログラムは、指揮官の思い通り、いや、想像を超える水準で完璧に遂行された。

 記者会見に臨んだ石坂師は、充足感から表情に余裕を漂わせた。「いい最終調整ができました。あしたが競馬なのかと思うほど落ち着いています」。今回は初めての海外遠征。牝馬だけに、カイ食いが細くなる覚悟をしていたが、現状で470キロ前後(前走のジャパンC出走時は460キロ)と馬体減もない。

 英国大手ブックメーカーの単勝オッズでは、ジェンティルドンナが2・5倍で1番人気。2番人気にセントニコラスアビー(4・5倍)、3番人気にシャレータ(6・5倍)が続く。「光栄ですね。そのなかでいい競馬をしたいと思っています」とトレーナーは力強い言葉で会見を締めた。世界中の視線を一身に浴び、ジェンティルドンナの海外ツアーが幕を開ける。

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