【フローラS】サルサ桜自重で態勢万全
「フローラS・G2」(21日、東京)
オークス(5月19日・東京)の優先出走権の獲得を目指す面々が17日、東西トレセンで追い切られた。関東期待のスイートサルサはデイリー杯クイーンC2着後、桜花賞を自重し樫路線に照準を定めて調整。最終追い切りは美浦Wを単走、馬なりでしっかりした脚さばきを披露。毎週のように手綱を取ってきた新コンビ・蛯名も上々の感触を伝えた。なお、注目のラストグルーヴはソエのため回避することが決まった。
狙い澄ました一戦へ、文句なしの態勢を整えた。激しい南風が吹き荒れた水曜の美浦トレセン。新コンビの蛯名を背に、スイートサルサはハロー(馬場整地)明け後のWへ登場した。前を行く他厩舎の併せ馬を見ながらゆったり発進。直線は馬場の真ん中を通ってスムーズに脚を伸ばす。人馬がしっかりと呼吸を合わせながら、4F52秒9‐38秒8‐12秒8のタイムでゴールを駆け抜けた。
「先週(Wで5F67秒3‐12秒5と)結構やっているので今週はサラッと。順調だね」と鞍上は静かな口調で振り返る。リフレッシュ放牧から帰厩後は3月21日に初時計を記録。この日を含めて5本追い切られ、その全ての手綱を取ってきた。「少しずつ気性的にも落ち着いているようだ。スムーズに運べれば相当切れそう。長い距離を意識してここまで乗ってきたし、自分のできることとやるべきことをやってきた」と、すっかり手の内に入れている。
デイリー杯クイーンCでは首差の2着。「内にこだわって脚を余した」と菊川師は悔しがる。その後は「レースで力を出し切るタイプなので無理をせずに」と、長距離輸送もある桜花賞は早々に自重する決断を下し、オークス路線一本に照準を定めた。「先週、古馬と併せてしっかりやってあるし、ここまでは予定通り。ジョッキーもイメージは持ってくれていると思う。距離も大丈夫。いい形で本番へ向かいたいね」と意欲は十分だ。
デビュー以降、全レースでメンバー最速の上がり3Fを駆使してきた切れ者。本番と同じベストの東京コースで、ド派手な“リハーサル”を演じてみせる。