【福島牝馬S】ジャズ内すくって連覇
「福島牝馬S・G3」(20日、福島)
長い写真判定の間も、笑みが絶えないC・デムーロと角居師。直線でごちゃついたのは外だ。ジッとインで辛抱していたオールザットジャズには関係ない話。記念撮影では連覇を誇示するようにVサイン。福島の女王の凱旋を、大勢の地元のファンも笑顔で祝福した。
「外に出すチャンスがなかったが、内があいたのが見えた。抜け出せて良かった」と鞍上はうなずく。3着ピュアブリーゼの内を巧みにすくって会心のVゴール。「3回乗って2回勝っているカワイイ馬。ありがとうと言いたい」と、勝ち星が伸びるに連れて日本語の会話力も進化している。
内田博、蛯名、福永…東西の名手が顔をそろえたなか、初めて乗った福島競馬場で非凡な才能をアピールした20歳は、角居師をさしおいて次戦に言及するリップサービスも。「ヴィクトリアマイル(5月12日・東京)に行くことになるが、状態がいいので楽しみだ」。
取り囲んだ記者に水を向けられた角居師は「ちょっと距離が短い感じもするけど。ジョッキー?乗ってもらえるならこのまま」と苦笑いしながら続投宣言だ。春競馬を席巻するデムーロ兄弟旋風が福島にも吹き荒れて、夢が府中につながった。