「マイラーズＣ・Ｇ２」（２１日、京都）

　５番人気のグランプリボスが、直線力強く伸びてＶ。大目標の安田記念（６月２日・東京）に向けて大きな弾みをつけた。２着は８番人気のサンレイレーザー、３着には３番人気のダノンシャークが入線。１番人気のカレンブラックヒルは４着、３連覇を狙ったシルポートは１４着に終わった。

　これぞＧ１・２勝馬の末脚だ。グランプリボスが、寒風吹きすさぶ淀で完勝劇を披露した。テン乗りの浜中は「外枠だったので、外に回されないように気をつけた」と振り返る。道中は中団で待機。直線ではロスなく外に持ち出し、末脚をさく裂させた。

　主戦の内田博がフローラＳでデニムアンドルビーに騎乗するため、今回は代打騎乗。そつなく仕事をこなした昨年のリーディングジョッキーは「最後は底力がモノをいった。本番に向けて、いい形でステップを踏めたと思う」と安どの表情をのぞかせた。

　昨年末の香港マイルは１２着と惨敗したが、帰国後は馬体の立て直しに専念。４カ月半の休み明けとなった今年初戦を制し、矢作師も満足げな笑みをこぼした。「１００ではないが、いい仕上がりをしていたしね。期待通り」。これまで鉄砲実績がなかったが、見事に克服してみせた。

　１２年は安田記念、マイルＣＳともに２着。「肝心なところで取りこぼしていたが、今年は全部勝つぐらいのつもりで」と意気盛んだ。

　次なる目標は安田記念。「京王杯ＳＣ（５月１１日・東京）を挟むかどうかは、１週間様子を見てから。安田記念をどうやったら勝てるか、それだけを考えていきたい」と指揮官。勢いを取り戻した５歳馬が、意気揚々と東上を果たす。