【NHKマイルC】ホウオウ反撃の態勢

 「NHKマイルC・G1」(5日、東京)

 波に乗れ!桜花賞、皐月賞、そして先週の天皇賞・春と関東馬が春のG1を3連勝中。今週も素質馬がズラリとそろい、さらに連勝を伸ばす可能性は十分だ。なかでも好感触なのがマイネルホウオウ陣営。休み明け3戦目で状態は着実にアップ。理想的なローテで迎える大一番に、自然と気合も入ってきた。

 虎視たんたんと、マイネルホウオウが反撃の態勢を整えている。

 昨年暮れのひいらぎ賞‐年始のジュニアCでは、いずれも好位から抜け出す手堅い競馬でマイル戦を連勝。昨秋のきんもくせい特別でも、のちの朝日杯FS3着馬ゴットフリートに鼻差の2着と好走しており距離適性の高さは折り紙付きだ。

 ところが前哨戦のニュージーランドTでは、まさかの7着。「外めの枠(7枠13番)でスタートも良くなかったし、4角でも外から脚を使って行った分伸び切れなかった。それに(前々走のスプリングS3着時に)千八で控える競馬をさせたのも影響したようです」と畠山吉師は振り返る。

 とはいえ勝ち馬エーシントップとは0秒5差。「この中間も予定通り、順調に調整ができている。うまく末脚を温存できれば、しまいは伸びてくれると思う」。前走を度外視しつつ、まだまだ白旗は挙げてはいない。

 手綱を取る柴田大も気持ちは同じだ。「前走は馬場も気にしたのか、進んでいかなかった」と発表こそ良だったが、レース前に降り出した雨にも敗因を求めた。25日の1週前追い切りに騎乗。美浦坂路での併せ馬は、4F51秒7‐11秒7の好タイムで1馬身先着を決めた。「1週前だから目いっぱいいきました。体が大きくなって、ムキになることもなくなった」と、精神面での成長とともに好感触を伝えた。

 デビュー当初は前途を有望視されながら、06、07年には年間未勝利と、どん底も経験した柴田大。昨年の弥生賞をコスモオオゾラで制し、15年ぶりの平地重賞Vに涙した男は「良馬場でやりたい。良馬場なら違うはず」と意気込む。自身にとっても夢の平地G1初Vがかかる大一番。静かに闘志を燃やしている。

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