「オークス・Ｇ１」（１９日、東京）

　桜の女王に続き、樫の女王の座へ。視界は良好だ。１週前追い追い切りで力強い動きを披露するなど、アユサンが調子を上げている。手塚師も「状態はいい」と手応えは十分だ。

　デビュー当初は腰に不安を抱えており、満足する状態で出走できなかった。「２歳時は太いままで使っていたから」と振り返る。それゆえ、歯がゆいレースもあったが、桜の大舞台で完成形に近づいた。「チューリップ賞後から腰が強くなった」。マイナス１２キロは本来の体つき。陣営の努力が実った結果だった。

　歓喜のＧ１初制覇。しかし、主戦の丸山はその輪に入れなかった。本番前日の福島で落馬。Ｃ・デムーロに乗り代わりとなった。丸山は「うれしさよりも悔しい」と正直な気持ちを吐露しつつも、再びもらったチャンスに「Ｇ１馬に乗ることに強い責任を感じる」と気合は入っている。

　Ｖなら昨年のジェンティルドンナに続き、史上１４頭目の牝馬クラシック２冠達成となる。過去１０年の桜花賞馬は１０戦５勝と好成績。今度は迎え撃つ立場で頂点を目指す。