【オークス】岩田クラシック完全制覇だ
「オークス・G1」(19日、東京)
勝負師がまたひとつ、日本競馬史にその名を刻むか。桜花賞5着馬ローブティサージュとの新コンビで臨む岩田は、勝てば5大クラシック完全制覇の達成となる。史上7人目、地方からの移籍騎手としては初となる偉業を前に「どのレースも勝ちたい気持ちは同じだけど、このレース(オークス)も勝てればいいね」と力を込める。
主戦を務めるジェンティルドンナは昨年、3冠牝馬に輝いたが、オークスVは自身が騎乗停止中のため川田の手綱によるものだった。新たに巡ってきた好機に、気合が入らないわけがない。「抜けた馬はいないし、チャンスはあると思う。乗り方ひとつ。いいレースができるようにエスコートしたい」と前を向く。
8日に栗東坂路で行われた1週前追い切りにまたがり、好感触もつかんでいる。「気難しい面があるけど、走り出したらすごく乗りやすい。反応がいいし瞬発力もある。折り合いもつくので距離もこなせるはず」。昨年は阪神JFを制した素質馬。背中や手綱から伝わってきた能力の高さに、確かな手応えをつかむ。
昨年は年間G1最多勝タイとなる6勝のほか、ロードカナロアで海外G1も制覇。今年もG1勝ちを含む重賞4勝を挙げて全国リーディングの首位を快走と、手綱さばきはさえ渡っている。「この馬の新しい面を引き出すために僕に騎乗依頼をしてくれたと思うし、その期待に応えたい」。2歳女王を復活へ導き、新たな金字塔を打ち立ててみせる。