【オークス】ブロッサムG1初Vへ気合

 「オークス・G1」(19日、東京)

 機は熟したか‐。JRA移籍後のG1初Vに燃える戸崎圭を背に16日、エバーブロッサムは美浦Wで併せ馬。3週連続で追い切りの手綱を握った鞍上は、確かな良化曲線を感じ取った。フラワーC、フローラSと重賞で2戦連続2着。今度こそ突き抜ける意気込みだ。一方、2歳女王ローブティサージュと新コンビを結成する岩田は、クラシック完全制覇の偉業達成を目指す。地方出身の東西の名手が、樫の女王決定戦をさらに熱くする。

 素軽いフットワークで好調をアピールした。重賞で連続2着のエバーブロッサムは美浦Wでゴーハンティング(5歳1600万下)を4Fで1馬身半追走。直線で末脚を伸ばし併入。4F52秒0‐37秒7‐13秒2をマークした。

 「3週続けて乗っているが動き、反応とも良くなっている」と手綱を取った戸崎圭。堀師も「2走前は体質が良くなくて最低限の調教だけ。前走は体質が強くなって、調教の負荷を一段階上げられた。今回はさらに状態が上がっていて楽しみです」と、納得のいく仕上がりのようだ。

 この追い切りでは初めて馬の癖を矯正する「クロスノーズバンド」という馬具を着用した。堀師は「中間の調整でハミを抜く場面があって、反応が遅くなっていたから」と意図を説明。戸崎圭は「着けなくても大丈夫という感じだが、変わり身が期待できると思う」と効果ありの口ぶりだ。

 エバーブロッサムはG1初挑戦。一線級と対戦するのも今回が初めてになる。鞍上は最大のライバルに「戸崎圭太」と自らの名を挙げた。3月のJRAデビューから驚異的なペースで勝ち星を量産。12日終了時点で44勝は全国リーディング6位で、トップの岩田と6勝差と好位置につけている。

 前走デニムアンドルビーの2着に敗れたことに「あの負けは騎手同士の追い比べで負けた」と振り返る。主戦は「平常心で乗れば結果は出る」と力を込める。JRA所属騎手となって初のG1制覇へ気合が入っている。

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