【ダービー】呼吸合わせエピファ戴冠へ
「日本ダービー・G1」(26日、東京)
エピファネイアが究極の仕上げで大一番に臨む。2着に敗れた皐月賞はスタンド前から力み、2コーナーまでは折り合いをつけるのにひと苦労。そのあとはうまくなだめられたが、前半に折り合っていれば結果は違ったかもしれない。距離が延びるダービーに向けて、課題は“折り合い”だけ。「ジョッキーの指示通りに動けるかどうかが鍵」と力を込める角居師はその一点に主眼を置く調整を貫いた。
19日朝の栗東CWは本番と同じ左回り。前に壁のない単走追いでも、人馬の呼吸を合わせて5F69秒4‐38秒7‐12秒4を計時した。「この中間、折り合いをつけるようにやってきましたから。ジョッキーとは違う人が乗ってもスイッチを入れずに走れるかを確認しました。うまくコントロールできていた」。狙いと合致した動きに指揮官は納得の表情を浮かべた。
コース追いの水曜、日曜以外も連日のように栗東坂路を駆け上がり、運動量も増やした。「乗り込みましたね。ここが目標なので、余裕を残す必要はないと思う」。07年にはウオッカでダービーを制覇。64年ぶりの牝馬Vという快挙を成し遂げた。「能力は十分に足りると思っている。何とか獲らせてあげたい」。ダービートレーナーが静かに闘志を燃やしている。