「安田記念・Ｇ１」（６月２日、東京）

　再び魅せるか‐。「今週も期待の馬。続けたいという思いはある」。先週、キズナで日本ダービーを制したばかりの武豊が２週連続のＧ１制覇を誓う。

　「競馬場全体が“良かった、良かった”的な感じだった。うれしいですね」。自らの最多記録を更新するダービー５勝目を挙げた名手は３０日、笑顔で振り返り、「自分としてもやれやれですよ。“来年も”って気持ちになるし、２度目のダービー連覇を目指したい」と力を込めた。

　安田記念はサダムパテックとのコンビで挑む。昨秋に制したマイルＣＳは武豊自身、２１回目の騎乗で初めて手にしたタイトル。思うような成績を残せずにいたなか、２年ぶりのＪＲＡ・Ｇ１制覇を味わった相棒だから思い入れも強い。

　前走の京王杯ＳＣは海外遠征明けで５カ月ぶり。結果は７着だったが、手応えをつかんだレースだった。「もう少しやれると思ったけどね。ただ、直線で窮屈になってもスッと動けたから。今回は千六。休み明け２走目になるし、東京も合いそう。調教の動きが良くて、状態がすごくいいんだ」と前向きに話した。

　勝てば安田記念単独トップの４勝目。２週連続Ｇ１制覇は自身７年ぶり６度目の快挙となる。勢いを取り戻した天才が新たな記録に臨む。