【安田記念】香港馬ヘレンを侮るな

 「安田記念・G1」(2日・東京)

 国際G1のチャンピオンズマイルで2着に好走した香港馬ヘレンスピリットが31日、東京の芝で追い切りを行った。本番のスタート地点でダクからキャンターに移行し、3F標識の手前からスピードアップ。ゴール前は強めに追って、3F35秒0‐12秒0を記録した。力強いフットワークは体調の良さを物語っている。

 騎乗したモッセは「動きには満足している」と状態の良さを強調。東京へ移動してから初の芝での調教となったが「この馬にとってはいい馬場。できればレース前にもうひと雨ほしいくらい」と前日の降雨によるソフトなコンディションに満足しつつ、時計のかかる競馬になることを希望した。

 香港でのG1出走は前走が初めてと、実績面では見劣りする。10、11年のセントウルSで2着だったグリーンバーディー、ラッキーナインなどを送り込み、日本の競馬を熟知するファウンズ師も「日本のG1でどうかと言われると、そのレベルまでは…」と正直な感想を漏らす。だが、ここにきて力をつけていることは間違いない。「レースをするごとに良くなっている。まだ底を見せていないので」とうなずいた。

 6枠11番は陣営の希望よりも外となったが「ロードカナロアの隣でベリーハッピー!」と、トレーナーに気にする様子は見られない。過去の実績だけで、安易に判断はできないのが外国馬。強豪相手の前走で持ち時計を短縮し、G1で2着に逃げ粘った走りは侮れない。

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