【宝塚記念】貫録のオルフェ連覇狙う

 「宝塚記念・G1」(23日、阪神)

 初夏のグランプリ・宝塚記念のファン投票最終結果(有効投票総数90万875票)が6日、JRAから発表され、オルフェーヴルが2年連続の1位に輝いた。昨年よりもやや票数は落ちたが、G15勝馬にとっては不動の座。史上初の連覇へ向けて調整も順調に進んでいる。2位はゴールドシップ、3位にジェンティルドンナ、4位にはフェノーメノが選ばれた。

 定位置と表現してもいいだろう。オルフェーヴルが2年連続で宝塚記念のファン投票1位に支持された。昨年、同じく1位だった暮れのグランプリを回避しただけに、池江師は「有馬記念は残念ながら出走できなかった。1位に支持されてありがたいなと思います。ファンの多い馬。今回はちゃんと出走できるように、いい結果を出せるようにしっかり仕上げたい」と口元を強く結んだ。

 本番まであと2週間。G1仕様へ、調整のピッチを上げてきた。この日は栗東坂路で4F55秒3‐39秒9‐13秒1をマーク。「ちょっと予定より速くなったけど、前半にエキサイトしていた分。仕方ないかなと思う」と納得の表情を見せた。次週の1週前は池添を背に坂路追いを予定している。

 ジャパンCで土を付けられたジェンティルドンナに、ゴールドシップ、フェノーメノを加えた“4強”による夢の対決が実現する。池添は「ジャパンCのリベンジという気持ちは持っていません。それに4頭で競馬をするわけじゃない。昨年とは順調度が比較にならないから。自分の中では一番強いと思っている」と相棒に信頼を寄せる。「いつもと一緒で折り合いだけ。1位に支持されるのはありがたいこと。騎手として責任を果たすだけです」と力を込めた。

 凱旋門賞・仏G1(10月6日・ロンシャン)ではスミヨンにバトンを渡す。主戦は胸中にある複雑な思いを封印し、目前の戦いだけを見据える。「上半期の大目標。しっかりと勝ちたい。秋に世界一というのが目標としてあるから、そこへうまくつなげていければ」。53年を数える長い歴史の中でも、連覇はおろか、2勝以上した馬がいない初夏のグランプリ。世界最強の座をにらむスターホースが、その奇怪なジンクスを破ってみせる。

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