【ユニコーンS】戸崎、移籍後重賞初V

 「ユニコーンS・G3」(16日、東京)

 限界まで我慢。脚をためにためた分、ベストウォーリアが鮮やかにはじけた。ラスト1F、インからスルスルと先頭へ躍り出る。1番人気のサウンドリアーナの追撃を振り切り重賞初Vだ。鞍上の戸崎圭はJRA移籍後、24度目の挑戦で念願の重賞をゲットした。

 大井在籍時から騎乗技術に定評があった。今年、3度目のJRA騎手試験で合格。中央移籍後は、猛烈なペースで勝利を稼いできたが、重賞の壁は厚かった。戸崎圭は「自分の気持ちの中では遅かったと思う。質の高い馬に乗せてもらっていますから」と語る。

 今回はテン乗りながら能力を100%引き出した。「陣営からはテンに急ぐと掛かる点に気をつけるよう指示された。返し馬からパワーを感じた。馬群で我慢したし、最後はよく切れましたね。競馬が上手な馬です」と振り返った。

 次走はジャパンダートダービー(7月10日・大井)か、レパードS(8月4日・新潟)になる見込みだ。当然、結果を出した戸崎圭が騎乗する公算は大きい。

 「移籍後、特に芝の上の条件が勝てなかった。仕掛けどころの難しさとかを感じて悩んだが、ビデオを見たりして改善に取り組んだ。次は芝の重賞を勝ちたい」。32歳の腕達者は高いモチベーションで、トップへの階段を着実に駆け上がっている。

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