【函館SS】“夏馬”パドトロワ好発進

 「函館スプリントS・G3」(16日、函館)

 夏競馬の開幕とともに目覚めた。3年連続の参戦となった6番人気パドトロワが、2番手から粘り込みV。サマースプリントシリーズ連覇へ向け、最高のスタートを決めた。勝浦は07年朝日杯FS(ゴスホークケン)以来、5年半ぶりの重賞V。5番人気シュプリームギフトは差し届かず2着、逃げた3番人気フォーエバーマークが3着。連覇を狙った1番人気のドリームバレンチノは、見せ場なく7着同着に敗れた。

 薄いもやのかかった函館競馬場。視界が悪くとも“夏馬”はしっかりと目覚めていた。昨年のサマースプリントシリーズ覇者パドトロワが、2番手から力ずくで開幕戦をもぎ獲り、カノヤザクラ(08‐09年)以来のシリーズ連覇へ向けて好発進を決めた。

 「硬さがなく、スピードの乗り方が違った」。昨年4月の福島民友C(6着)以来、2度目の騎乗となった勝浦は状態の良さを確認。「“これなら”という手応え。思い切って行った。よくしのいでくれましたね」と積極的に運び、実力馬の復活につなげた。自身も実に5年半ぶりの重賞V。「もう勝てないかと思ったけど。超久しぶりっす」と笑顔がはじけた。

 近2走の2桁着順から見事に一変。やはり暑い時季は走りが違う。函館スプリントSこそ一昨年6着、昨年4着と結果を残せていなかったが、重賞3勝はいずれも夏場だ。気温の上昇で歩様が柔らかみを増す。「太らせないよう、中間はどんどん歩かせた。それでも立派(前走比12キロプラスの536キロ)だったね。でも今後を考えればこれでいい」と鮫島師はさらなる良化を予告する。

 次走はともに連覇のかかるアイビスSD(7月28日・新潟)とキーンランドC(8月25日・函館)のいずれか。「難しい馬だから、今までアンカツさん(安藤勝己元騎手)がずっと乗っていたんだ。きょうは気を抜かせない、いいレースだった」とトレーナーはコンビ継続を明言した。北の大地で復活を遂げた人馬が、シリーズを盛り上げていく。

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