【宝塚記念】ターゲット波乱演出だ
「宝塚記念・G1」(23日、阪神)
波乱の立役者となる。3強対決に注目が集まるなか、希望の枠を引き当てたヒットザターゲットに、陣営のムードは高まるばかりだ。
「ヨシッ!て思いましたね」。願い通りの(1)枠(1)番に清瀬助手が声を弾ませる。重賞初勝利の新潟大賞典と同じ枠に「一番、競馬がしやすい、いい枠をもらった。(1)から(5)番では結果を出しているので。周りが動いた時に仕掛けをワンテンポ遅らせることができる」と話した。これまでに挙げた全7勝の馬番は(11)(3)(1)(5)(5)(1)(5)番。過去の重賞2勝((1)、(5)番)は内をロスなく運び、ため込んだ末脚を爆発させたものだ。
福永もイメージを膨らませる。「いい枠を引いた。相手は強いけど、内をこっそりと。コースロスなく回ってくるよ」。実績では見劣るだけに“インピッタリ”の戦法にこだわりを見せる。
21日は栗東坂路を確かな脚取りで4F71秒2‐16秒1。夏場はひと息の馬だが、引き続き好調をキープしている。「追い切ったあとも変わりない。もともと暑さに弱いけど、朝は涼しいから大丈夫」。清瀬助手は出来の良さに胸を張った。
昨年の宝塚記念は11着に敗れた。ただ、今年はさらに実績と経験を積んでの参戦だ。「前走も重いハンデを背負って、やや距離が長いなかで4着。成長したと思うし、馬もしっかりとしてきた。(2走前の)大阪杯は内でブレーキをかけてスムーズじゃなかったから…。この枠を生かして、どこまでやれるのか楽しみ」と仕上げ人。大物食いに追い風が吹いている。