【宝塚記念】4着フェノーメノ蛯名無念
「宝塚記念・G1」(23日、阪神)
G1連勝はならなかった。春の天皇賞馬フェノーメノは4着。良馬場発表だったが、週中からのかなりの雨量に、陣営の望んでいたパンパンの馬場とはならなかった。展開も想定外。スタートが決まらず、道中はライバル“2強”の直後につける形に。3角過ぎからは早くも蛯名の手が激しく動き始める。4角では外から2頭に並びかけたがが、追撃はそこまでだった。
真横にいたゴールドシップに一瞬にして突き放されると、ジェンティルドンナとの差も歯がゆいほど詰まらない。「馬場のいいところを選んで走らせたんだけど、内にもたれて思うようにいかなかった」と鞍上は唇をかみしめた。必死の右ムチも通じず「バテてはいないけど、思ったほど馬場が良くなかったね」と、うつむいた。
戸田師も思いは同じ。「状態は良かったし、イメージでは馬場は大丈夫だと思っていたけど、合わなかったようだね」と振り返った。「最後も差を詰めてはいるけど、勝ち馬の脚が違っていた。うちのはモタモタしていたからね。そのあたりが馬場適性の差じゃないかな」と肩を落とした。
夏場は休養して、秋は天皇賞‐ジャパンC‐有馬記念の古馬王道を歩む。「これも経験だね。まだまだ良くなる馬だし、もうひと皮むけてほしい」。ゴールドシップとの再対決へ、指揮官は自らに言い聞かせるように雪辱を誓った。