【宝塚記念】3着ジェンティル馬場影響
「宝塚記念・G1」(23日、阪神)
岩田のこん身のステッキが飛ぶ。外のゴールドシップと並んで直線に向いたジェンティルドンナだったが、勝負どころでいつもの反応が見られない。一気に引き離されると、先に抜け出したダノンバラードにも首差届かず3着。1番人気に応えられず、鞍上は「きょうの馬場も影響したのかな。重い馬場に切れ味をそがれた」と唇をかんだ。
大外枠から積極的な先行策を展開。序盤こそ行きたがったが、ハイペースで飛ばすシルポートから、大きく離れた3番手で冷静にレースを進めた。週中に加えてレース直前まで雨が降り続き、良馬場発表とはいえ、かなりタフな馬場状態。「こういう位置も頭に入れていた。サッと流して出していった分、ちょっと力んだ」。道中、勝ち馬に終始マークされる形になったのも、結果的には災いした。
石坂師は「直線で押し込められたのもあったやろうな。一番馬場のいいところを通れる枠順だったのに、通ってはいけないところを通ってしまった」と厳しい表情。ドバイシーマクラシック2着から約3カ月ぶりの国内復帰戦を白星で飾れず、「力が足らんかったということやろう」と言葉を絞り出した。
登録している凱旋門賞・仏G1(10月6日・ロンシャン)挑戦も含めて次走は未定だが、25日にも滋賀県のノーザンファームしがらきに放牧に出させれる予定。まだ反撃のチャンスは残されている。昨年の年度代表馬は、つかの間の充電期間を経て、秋の復権を目指す。