【新馬戦】エルノルテ父譲りのバネ
「新馬戦」(29日、中京)
全身バネを思わせる軽快なフットワーク。父から高い性能をしっかりと受け継いだエルノルテ(牝、父ディープインパクト)が土曜中京5R(芝1400メートル)でデビューする。19日には栗東坂路で4F53秒7‐39秒2‐12秒8をマーク。重い馬場を苦にせず、上々の反応を伝えた。またがった福永も「いい走りをするし、能力がある」と好感触をつかむ。
ここまで坂路で4F60秒を切ったのは2本のみ。それでも音無師は仕上がりの良さを強調する。「馬体重は450キロぐらい。2歳のこの時期だからビシビシとは攻めていないんだ。ケイコでは発揮させないようにしているけど、実戦向きじゃないかな」と話す。
全兄は新馬戦、500万特別を連勝したアドマイヤオウジャ。特に万両賞で見せた後方一気の末脚はディープ産駒らしさを感じさせるものだった。同じDNAを持つ同馬にも当然期待がかかる。「奧がありそうだし、騎乗者も“悪くない”って言っている。気性が穏やかなのがいい」と手応えを口にする。
現状はソフトな仕上げを貫くつもりだ。それも将来性を高く買ってのこと。「無理をしたくない。(今週の)追い切りも57、8秒で使うつもり。息も体もできているからこれで十分」。先を見据えた仕上げでも十分勝ち負けが見込める。良血牝馬が中京開催の新馬開幕戦をVで飾る。