【CBC賞】マジン動きよし時計よし
「CBC賞・G3」(30日、中京)
1年ぶりの美酒へ‐。昨年のこのレースをレコードで制したマジンプロスパーが26日、栗東坂路で躍動。この日の一番時計に0秒7差となる4F51秒5を気迫十分にマークし、陣営は臨戦態勢に自信を持つ。夏の短距離王を見据えるうえでも連覇を達成したい。高松宮記念3着以来となるハクサンムーン、オープンへ再昇級したサドンストームも栗東坂路で追われ、上々の動きを披露した。
湿っているはずのウッドチップが随分、軽く見えた。マジンプロスパーが栗東坂路の外めを気合たっぷりに駆け上がった。4F51秒5‐37秒6‐12秒7をマーク。中尾師は「ええ動きでしたね。時計も出てるわ。こんだけ動いたら文句ない。体もちょうどいい感じで出せるね」とにっこり笑った。何から何まで完璧という採点だ。
この中間は3週間の短期放牧でリフレッシュ。その効果か、あるいは夏場がいい馬なのか、ともかく春先より体調がうんと上向いているという。
まず絞り込むのに苦労がない。1週前に追い切った後で516キロ。冬場は絞り込みたくてもなかなか減らなかった。体を持て余し気味のまま連戦していた。
次に体がすごく柔らかい。「秋には少し硬い感じがあった。このシーズンが一番いいんじゃないか」と指揮官は推察する。
前走マイラーズCは、距離にめどが立てば安田記念もという試金石だった。だが、6着という結果を受けてスプリント戦に路線を絞った。今夏はCBC賞からスタートして、サマースプリント王を目指すという。ここは、昨年レコードタイムで制した舞台。条件はピッタリだ。
昨年より0・5キロ増えたハンデ頭の58キロについても「気にしないと思う」とトレーナーは胸を張った。夏の短距離戦線をリードするために、ぜひともいい滑り出しにしたい。