【CBC賞】マジン連覇!打倒カナロア
「CBC賞・G3」(30日、中京)
トップハンデをものともせず、1番人気のマジンプロスパーが1分8秒0のレコードタイムで連覇を達成。好スタートから好位で流れに乗り、直線に入ると力強く脚を伸ばして、逃げ切りを図る2番人気のハクサンムーンをゴール前でかわした。鞍上の福永はデビュー2年目から17年連続となるJRA重賞制覇。3着には3番人気のサドンストームが入った。
昨年同様、レコードタイムで連覇を成し遂げた。怪力マジンプロスパーが58キロのトップハンデを克服してV。1分8秒0で夏の桶狭間の電撃戦を制した。7連敗と低迷していたが、同じ舞台で見事な復活劇となった。
福永はレース前から自信を胸に秘めていた。「枠も外で良かったし、具合も良かったからね。きょうは勝つための条件が整っていた」。好スタートから好位の3番手につけると、直線では獲物をとらえるがごとく、逃げるハクサンムーンを一歩ごとに追い詰めた。ゴール前ではきっちりと首差かわした。
鞍上にとって、遅ればせながら今年のJRA重賞初Vは、デビュー2年目から17年連続の記録となった。“ハマの大魔神”佐々木主浩氏の所有馬で、初めて重賞を勝てたことが喜びを増幅させた。「やっと勝てた。ずっとマジンプロスパーに乗せていただいていたのに、勝てなかったから」と声を弾ませた。検量室前でハイタッチをして出迎えた佐々木オーナーも「うれしいね。祐一クンには一番乗ってもらっているから」と目尻を下げて歓喜を分かち合った。
中尾師も「外枠の方が伸びる馬だからね。祐一も完璧に乗ってくれたよ」と鞍上をたたえた。今後は状態を見ながらになるが、夏は休ませて、スプリンターズS(9月29日・中山)を目標にしたローテを組む方針だ。
「このくらいの状態なら、ロードカナロアが相手でも何とかならないかな」と、佐々木オーナーはG1への意気込みをみなぎらせた。勝ち時計は今年の高松宮記念を0秒1上回った。すっかり自信を回復したマジンが、打倒スプリント王者への野望をむき出しにした。