【七夕賞】夏男エクスペディション躍動
「七夕賞・G3」(7日、福島)
“夏男”が3日の栗東坂路で躍動した。休み明けの前走・鳴尾記念で2着に奮闘したエクスペディションは、ラスト重点に攻められ申し分ない気配を披露。得意の季節を迎えた6歳馬が、サマー2000シリーズVを見据えて重賞2勝目を飾る構えだ。ダコールも同じく栗東坂路で軽快な脚さばきをアピール。東の切り札マイネルラクリマは美浦Wで上々の動きを見せた。
気温22度でも、エクスペディションにとっては肌寒かったかも。とはいえ、ブービーやしんがり負けを喫した冬場とは、別馬のような素軽いフットワーク。栗東坂路の急こう配を高速ラップで駆け上がった。
1週前追い切りが、テンから飛ばして4F51秒7。「福島への輸送があるんで、先週のうちに仕上げておいて、今週は微調整にしたかったんだ」と持ち乗りの和田助手。後半2Fに差し掛かり手綱をしごくとピッチを上げ、ラスト1Fは12秒台を刻んだ。
4F54秒7‐39秒8‐12秒6に「ためていっても坂路じゃ、しまい13秒台を切るのがやっとの馬が、このタイムで上がってくるんだから、それだけ状態がいい」と言う。
前走の鳴尾記念は久々に加え、梅雨入りしたばかり。「うだるような暑さのころが一番走るし、この馬にしては、おとなしい方だったから、正直、半信半疑だった」。それでも直線で末脚を伸ばし、2着に追い込んできた。トーセンラーを完封した昨夏の小倉記念勝ちを含め、7、8月は〈5・1・0・1〉という夏馬だ。
ハンデの57キロは昨夏の新潟記念で0秒1差の接戦を演じているように心配無用。「大丈夫。これで当日、うるさかったら走ってくれるはず」と和田助手。七夕賞を勝ち、ハンデが増量されることを前提に「小倉記念(8月4日・小倉)に58キロで出られるような結果になればいいね。そのころの暑さなら58キロでも大丈夫だから」。2年前に七夕賞‐小倉記念を連覇した厩舎の先輩イタリアンレッドと同じ軌跡を描く構えだ。