【プロキオンS】フォーチュン砂で反撃

 「プロキオンS・G3」(7日、中京 )

 得意の条件で巻き返す。京都を舞台に争われた一昨年の覇者シルクフォーチュンは3日、栗東CWで6F80秒7の好時計を馬なりでマーク。力強いフットワークで出来の良さを誇示した。自慢の鬼脚が、走り慣れた砂で爆発する。ダノンカモンも栗東CWで最後まで集中した走りを披露し、好調をアピール。これまでに重賞で2着が6回。悲願のタイトル獲得を狙う。

 ダートで反撃する。シルクフォーチュンは栗東CWで単走追い。やり過ぎず、やらなさ過ぎずの絶妙なバランスで負荷をかけ、馬なりで6F80秒7‐37秒2‐13秒1の好時計をマークした。「先週よりも時計は速いけど、無理はしていない。いい動きだね。柔らかみも出てきた」と藤沢則師は力強くうなずいた。

 1週前追い切りではステッキが連打されるハード追いを敢行。スイッチが入ったのか、この日は馬なりにもかかわらず、追い切り時計を大幅に短縮した。「1週前にビッシリとやって、というのはこの馬のパターン。やり過ぎるとカリカリするので」と、意図した通りの仕上げに胸を張った。

 2走前の高松宮記念(13着)は新馬戦5着以来、約4年8カ月ぶりとなる芝のレース。さすがにG1では歯が立たなかったが、前走の京王杯SCはメンバー最速の上がり3Fを駆使して5着と健闘した。“二刀流”にも手応えをつかんだが、やはり本流は全8勝を挙げるダートだ。左回りの1400メートルは昨年の根岸SをV。舞台は違うが、2年前にはこのプロキオンS(京都)も制している。「実績があるのはダートの千二、千四。勝っているのは右回りの方が多いけど、左回りもいい。マイルだと掛かって、しまいがなくなるからね。この距離はいい」と力を込めた。

 7歳でも元気いっぱいだ。その秘けつは無理のないローテーション。最も多かった年でも11年の8走が最高だ。「年齢を感じさせないし、充実期が続いている。使い詰めるとカリカリするけど、ゆったりとしたローテを組めているから」と説明した。「メンバーも強烈じゃない。いい競馬ができるんじゃないかな」。重賞3勝の実績馬が自慢の末脚で圧倒する。

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