カタール王族がセレクトセール初参戦

 「セレクトセール2013第1日」(8日、ノーザンホースパーク)

 2日間にわたって開催される「セレクトセール2013」が8日、北海道苫小牧のノーザンホースパークで開幕。1歳馬のセリが行われた初日は257頭が上場され、1歳セリの過去最高額となる総額61億6070万円を売り上げた。外国人馬主も意欲的に参加。カタールの王族で初参加となったファハド・アルターニ殿下(24)は「ピンクパピヨン12」など2頭を落札。今後は海外居住者馬主の申請を行い、日本で走らせる意向だ。

 カタールの王族が満足げに笑みをこぼした。現首長のいとこにあたるファハド・アルターニ殿下(落札名は代理人のDavid Redvers)が「ピンクパピヨン12」(牡、父キングカメハメハ)を9000万円で、「アロングザシー12」(牝、父ネオユニヴァース)を1300万円で落札。「いいものだけを選んで買うというポリシーを持っている。予算的にも、ようやくいい馬を見つけることができた」と喜びを語った。

 以前から日本の競馬に興味津々だった。昨年暮れにお忍びで有馬記念をライブ観戦したことを明かし、「この国(日本)の競馬が大好きになった。ファンとしてあれほど感動ができたのだから、馬主としてあの場に立てたら一層うれしいだろうと思った」とジェスチャーを交えながら笑顔で説明。初めて参加した今回のセリについても「これほど運営がしっかりとしているセールはどこにもないだろう。世界中が見習ってほしいところだ」と大絶賛した。

 海外居住馬主の申請を経て、2頭は日本で走らせる意向。「購入した馬が、どういう形で成長していくか。それを見定めつつ、来年はさらに多くの予算を見積もることになるだろう」。潤沢な資金を背景に、じわじわと勢力を拡大していきそうだ。

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