【函館記念】ギャラント反撃へ躍動
「函館記念・G3」(14日、函館)
主役奪還へ‐。前哨戦の巴賞では1番人気で2着に敗れたサトノギャラントが11日、函館Wで軽快な動きを披露。鞍上の北村宏も納得の表情で、万全の態勢を築き上げた。父に重賞6勝のシンボリクリスエス、母に同5勝のスティンガーを持つ“藤沢和ブランド”の良血馬が、函館の名物レースで重賞初Vを決めるか。
1番人気に支持された巴賞で2着に敗れたサトノギャラントが、函館Wで軽快なフットワークを披露。反撃ののろしを上げた。追い切りにまたがった北村宏は仕上がりに自信満々の表情。「前走は後ろからの競馬になってしまって、流れも向かなかった。それでも長くいい脚を使ってくれたし今度は地力を見せたい」と、巻き返しを誓った。
主役の座を奪い返すだけの能力は十分にある。朝日をいっぱいに浴びて黒光りする筋骨隆々の馬体。前日に追い切りを終えたライバルたちに自身の存在をアピールするかのように、真っさらなコースを気持ち良さそうに駆け抜けた。「予定通りに単走で。前走も悪くなかったけど、いい走りをしていたと思います」。終始手綱を持ったままで5F67秒7‐39秒9‐12秒9をマーク。中1週のローテでも躍動感は十分で、状態に不安はない。
今回は距離が1F延長と、条件は好転する。前走は発走後に行き脚がつかず道中は後方待機。早めに動いて勝負に出たものの、先に抜け出したエアソミュールに1馬身3/4差で及ばなかった。「自在性はある馬なので、この距離の方が競馬はしやすい。今度は1角までが長いから、うまく流れに乗りたいですね」と北村宏はうなずいた。3歳時には皐月賞(6着)などクラシックも経験し、着実に成長を遂げてここまで来た。狙うは重賞初制覇。さらなる高みを目指し、北の名物レースで自慢の決め脚を発揮する。