【札幌記念】ルルーシュ勝って秋盾だ
「札幌記念・G2」(18日、函館)
名門厩舎の勢いに注目だ。先週の関屋記念をレッドスパーダで制した藤沢和厩舎が、今週は北の大地で争われるG2に参戦。5歳夏を迎えて本格化の兆しを見せるルルーシュを送り込む。15日、函館芝での最終リハは3カ月のブランクを感じさせない軽快な動き。併せ馬で先着を果たし、好仕上がりをアピールした。G1馬5頭が集う豪華メンバーを撃破し、昨秋のアルゼンチン共和国杯以来となる重賞2勝目を飾る。
木曜の函館で唯一行われた芝での追い切りは、盛夏を彩る美しい光景だった。快晴の空の下、鮮やかなグリーンの芝生を気持ち良さそうに、鍛え抜かれた黒鹿毛のルルーシュがさっそうと駆け抜けた。
レッドフォルツァ(4歳1000万下)を0秒1追走し、4角で外から並びかけてスパート。直線では舌を出しながら楽々と僚馬を抜き去り、格の違いを見せつけて半馬身ほど先着を果たした。
5F67秒3‐38秒6‐12秒3に、藤沢和師は「思っていたよりも時計は遅かったが、6F過ぎから行っているし大丈夫。いいんじゃないかな」と理想的な内容に納得の表情。騎乗した古川(レースは内田博)も「やはりこのクラスの馬。いい馬だね。操縦性が高いし、素直で乗りやすいよ」と素材の良さを絶賛した。
体質の弱さからこれまでは思い通りの調整ができなかったが、5歳夏にして本格化の兆し。指揮官は「年を重ねて元気になった。今は思い通りに休んだり使ったりできる」と成長に目を細める。
始動戦は函館の芝2000メートル。若干忙しい印象も受けるが、師は「巴賞(芝1800メートル、昨年2着)も使ったことがあるし大丈夫。東京がいい馬だから、秋には天皇賞(10月27日・東京)を使いたいんだ」ときっぱり。盾獲りへ向けて、北の大地で行われるG2は何としても手に入れたいタイトルだ。僚馬で、先週の関屋記念を快勝したレッドスパーダと同様、夏を制して秋の飛躍へとつなげる。