【キーンランドC】フォーエバー逃走V
「キーンランドC・G3」(25日、函館)
作戦が見事に決まった。戦前から逃げ宣言をしていたフォーエバーマークが(1)番枠から好ダッシュを決めて先手を奪い、最後まで譲らずにフィッシュ。短距離路線に転向して開花した5歳牝馬が重賞初制覇を達成した。
鮮やかにエスコートした村田は「函館でいい結果が出ていなかったので何とかしたかった」と先週の札幌記念で1番人気のロゴタイプに騎乗して5着に敗れていただけに安どの表情。「逃げることしか考えていなかった。後ろは気になったものの、後続もこの馬場で脚を使ってくれると思ったので」と笑顔を見せた。矢野英師も初の重賞タイトル。「状態、馬場、展開と全てがうまくいった。馬が頑張ってくれました」と愛馬をたたえた。
サマースプリントシリーズの得点は19点となり、現時点で首位に立った。最終戦のセントウルSに参戦の予定はなく、優勝の可能性は結果待ちになる。「僕らの仕事はしたので」と指揮官は人事を尽くして天命を待つ構え。今後はスプリンターズS(9月29日、中山)を視野に入れながら調整する。今夏に大きく成長した上がり馬が、秋にどんな走りを見せるか注目だ。