【札幌2歳S】リヴェール泥だらけV
「札幌2歳S・G3」(31日、函館)
芝は極悪馬場で“行った者勝ち”の決着が続いた土曜の函館競馬。そんななか、ただ1頭後方から伸びてきたのがレッドリヴェールだった。内ラチをなめるように追走。4角で先行馬群に取り付くと、岩田は泥田のような馬場に脚を取られる馬を10数発のムチで鼓舞。マイネグレヴィルとの一騎打ちを首差で制した。
「結構自信があった」と胸を張った岩田。「もっと流れに乗りたかったが、出遅れてしまったので。小さい女の子なのにこんな馬場でよく頑張った」。レース史上最も遅い1分59秒7の時計で雨中決戦を制した、426キロの牝馬をねぎらう。一方、この日2勝を挙げ、最終日を残して函館リーディングが決まった須貝師は「この馬場でどうなることかと思ったが、慌てずに岩田君が誘導してくれた」とうなずいた。
過去10年の勝ち馬からG1馬が2頭輩出されている一戦を制し、無傷のV2を達成。「デビュー前から能力を感じていた馬。最後は外ではなくインを突いていれば、もっと楽に勝っていた」と岩田が話すように、前途は洋々だろう。現2歳牝馬世代をリードして行く一頭になってくれそうだ。