【小倉2歳S】和田、アキコで連覇!
「小倉2歳S・G3」(1日・小倉)
雨上がりの小倉に軽妙な声が響き渡る。「和田アキコです!ありがとうございました」。昨年のマイネルエテルネルに続き連覇を飾った和田はインタビューで、馬名のホウライアキコをもじってファンの笑いを誘った。
「これ、来週の『アッコにおまかせ!』(TBS系)に取り上げられないかな」と“和田節”は止まらない。これほど冗舌になった理由は、もちろんアキコが強かったからだ。新馬戦がレコード勝ちだっただけに道悪に一抹の不安があったが、課題を完璧に克服。無傷のV2を飾ってみせた。
道中は好位のインで我慢。逃げた初戦とは違って馬群にもまれても、リズムを崩すことはなかった。直線で内からスルッと先頭に立つと、そこからムチをしならせて1番人気ベルカントを突き放す。「追ってから、もうワンギアを使ってくれたからね。強かった」。1馬身1/4差で押し切り、新種牡馬の父ヨハネスブルグに初の重賞タイトルをプレゼントした。
3週間の騎乗停止処分が明け、鞍上は今週から復帰した。戦列離脱中は通訳と二人でアイルランドへ渡り、オブライエン厩舎の調教に参加。厩務員のように引き馬もこなし、自分を見つめ直すいいきっかけにもなった。
「最後にいいところを見せられて良かった。これを励みにして、僕も馬も秋にまた結果を出したい」。志を新たにした和田と強いアキコが、次は競馬界の女王の座を目指して、2歳牝馬戦線を闊歩(かっぽ)して行く。