【京成杯AH】フラガラッハ初代王者へ
「京成杯AH・G3」(8日、中山)
昨年創設されたサマーマイルシリーズだが、初年度は優勝条件を満たした馬がおらず「該当馬なし」という結果に。だが今年はほぼ確実にチャンピオンが誕生する。シリーズ全3戦を“皆勤”となるフラガラッハは、現在11ポイントで首位。今回勝てば文句なしに優勝が決定となる。陣営は当初からシリーズ制覇(優勝馬の関係者に褒賞金3000万円交付)を最大目標に掲げてきただけに、気合がみなぎっている。
父デュランダル譲りの豪脚を発揮して“初代”サマーマイル王の称号を手にしてみせる。シリーズの最終戦を迎えて最も王座に近い位置にいるのは、第1戦の中京記念を連覇したフラガラッハ。昨年は秋競馬に備えて第2、3戦を回避した陣営だが、今年はシリーズ制覇を目標に掲げてきた。
「今回は最低でも掲示板(5着以内)には載らないといけないと思っていますし、せっかくのチャンスですから。サマーチャンピオンを取りたいですね」と高倉は強い口調で決意表明した。京成杯AHは出走して完走さえすれば「対象レースで合計12ポイント以上を獲得し、なおかつ1勝以上を挙げた馬」という優勝条件を満たすものの、3位ミッキードリーム、6位レオアクティブとワイズリーが1着となれば一気に形勢は不利に。もちろん、フラガラッハ自身が勝てば文句なしにVを飾れるが、少しでも上位に食い込み、ポイントを稼ぐ必要性を感じている。
シリーズ第2戦の前走・関屋記念は痛恨の出遅れにより10着。「やってしまったと思いました。その後、位置を取りに行ったのも良くなかったですね。開幕週の馬場がどうかですが、坂のあるコースはいい。今回は自分の形に徹して後ろから運ぶつもりです」と鞍上は直線一気を思い描く。松永幹師も「はまるか、はまらないかになるでしょうね。できれば勝って決めたい」と意気込んだ。中京記念しか勝てないとは言わせない‐。自慢の末脚でVロードを切り開き“悲願”成就といく。