【紫苑S】セキショウ鮮やか逃走劇

 「紫苑S」(7日、中山)

 ここ一番での積極策が鮮やかに決まった。6番人気のセキショウが(13)番枠から気合一発。終始マイペースの逃げに持ち込むと、後続の追撃を1馬身半差で完封し秋華賞(10月13日・京都)への優先出走権をもぎ取った。

 「他馬の後ろにつくとスムーズに走れない。できれば逃げたい」。レース前に杉浦師が思い描いていた、その通りの展開になった。昨夏の未勝利戦(1着)以来のコンビとなった吉田豊もしてやったりの表情だ。「すんなり行けましたね。切れる馬にやられるのは嫌だったから、あまりペースを落とさないように乗りました」。前半5F通過が59秒8とよどみのない流れをつくり出し、直線の急坂を上がっても後続との差は5馬身。悠々とVゴールへ飛び込んだ。

 「夏を越してもう少したくましくなっているかと思ったけど、あまり変わらないね。うまくケアをしていきたい」と次戦を見据える師のトーンは控えめだったが、その本番の舞台は先行馬有利がセオリーの京都内回り2000メートル。再び主導権を握ってアッと言わせたい。

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