【競輪】世界女王ジェームズが参戦

 「ガールズケイリン」(12日開幕、松戸)

 世界最速のガールズレーサーがやってきた。自転車のトラック、ケイリンの世界チャンピオン、レベッカ・ジェームズ(21)=英国=が、ガールズケイリン参戦のため1日に来日。16年のリオデジャネイロ五輪の金メダル候補が、12日からの松戸競輪で世界No.1の実力を披露する。また、ペイジ・パターソン(19)=ニュージーランド=は、今年3月に続いて2度目の参戦だ。

 速く、強く、美しく‐。2月にベラルーシのミンスクで行われた「UCIトラック世界選手権」でスプリント、ケイリンを制した“美しすぎるトラックレーサー”レベッカ・ジェームズが、日本のガールズケイリンでベールを脱ぐ。

 世界を知るジェームズが競輪発祥の地・日本に1日に降り立った。「思っていた以上の暑さ、湿気に驚いている」と戸惑いながらも、静岡県の日本競輪学校で講習を受け、練習に汗を流している。

 05年に自転車競技に本格参戦。06年にはアンダー16部門で英国選手権の500メートルタイムトライアル(TT)で優勝。09年にはジュニア世界選手権のケイリンで優勝するなど、輝かしい実績を積み重ねてきた。「競輪は何でも起こりうる。通常のトラックレースとは違う。すべては自分の走り、他者の走りによってレースがつくられる。そこに自分の作戦を組み込められるのが面白い」と、とりこになった。

 5月にガールズケイリンへの参戦オファーがあり、コーチであるヤン・ファンアイデン(01、02年に国際競輪で来日)に相談。『日本で過ごしたことは非常にいい経験だった』とのアドバイスを受け、来日を決断した。

 海外で行われるケイリンは主に屋内だが、日本の競輪は屋外でのレースが中心。外国人選手にとって気象の影響を受けながらのレースは慣れないものになる。「8月のドイツでの大会は屋外でした。ただ、日本に来て、屋外のトラックを雨の中走ったのは初めての経験。少し怖かったけど、どういうふうに解消するか実地経験を積むために思い切って乗ってみた」。今月は不安定な天候が続くが、ジェームズは積極的にバンクに出て感触を確かめた。ぬれた走路に順応する能力は高く、平面から繰り出されるダッシュはさすがに“世界標準”のものだった。

 3月に来日したカーリー・マカラクより格上のジェームズ。マカラクが9戦6勝の好成績で1回優勝しており、いやがうえにも期待は高まるばかりだ。「私の持ち味はダッシュ力。自分のベストパフォーマンスを披露したい。今までにない経験なので、自分の可能性を広げることができると思う。力、情熱のすべてをかけて取り組みたい」と活躍を誓い、キュートな瞳を輝かせた。

 11月に英国で行われるワールドカップ、そして16年のリオデジャネイロ五輪を目指してトレーニングを重ねている重要な時期にあるジェームズ。12日からの松戸競輪を皮切りに、世界女王の走りを、思う存分に見せつける。

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