【スプリンターズS】ボス豪快50秒4
「スプリンターズS・G1」(29日、中山)
初体験の電撃戦。マイルG12勝のグランプリボスはスピード決着に対応することが可能なのか。少なくとも態勢は整った。
栗東坂路で先行するキョウエイアシュラ(6歳1000万下)を内から追走。中間地点で並びかけ、苦もなく抜き去った。前に出てフワッとした時、鞍上の内田博がハミを掛け替えると集中力を取り戻す。4F50秒4‐37秒0‐12秒8を計時し、6馬身先着。全体時計もこの馬としては速い。
内田博は「もう少し併せてゴール手前でグーンと行ければ良かった。でも、時計が出過ぎるよりはいいかも。休み明けという感じはしない。1200メートル?対応できると思うが、こればかりはやってみないと分からない。この馬のリズムで走らせるだけ」と語った。18日から調教に騎乗し、好感触をつかんだようだ。
父サクラバクシンオーは93、94年のスプリンターズSを連覇。今なお、日本最強スプリンターという声が高い。以前は「1200メートルを一度使うと専用の馬になる」(矢作師)と敬遠してきた。5歳秋を迎え精神面が成長、ここからマイルCS(11月17日・京都)もOKだという。
矢作師は「中山の急坂は歓迎。スペシャリストがそろうが楽しみしかない」と意気込む。遅過ぎた挑戦とは言わせない構えだ。