凱旋門賞 勝ってほしいのはキズナ?

 阪神競馬場で100人に聞きました。

 『凱旋門賞を勝つのはオルフェーヴル?キズナ?外国馬?』

 JRA関係者からも「今年の秋で一番盛り上がるのは凱旋門賞じゃないかな」という声が聞こえてくるほどの注目レース。オルフェーヴル、キズナともに15日の前哨戦を快勝したことで、盛り上がりに拍車がかかっている。前年比120%超の入場者が集まった22日の神戸新聞杯当日、競馬ファンの心の高ぶりは、こちらにも伝わってきた。

 20代とおぼしき夫婦に連れられた男子小学生は「勝つのはオルフェ。実績が違う。キズナは、まだダービーを勝っただけやから」。両親を差し置いてのベテラン顔負けの意見、うかがっておきましょう。

 皆さん、声かけすると一瞬、けげんな表情を見せたが、話が凱旋門賞と分かると、ペラペラペラペラ。ということで結果は(1)オルフェーヴル70人(2)キズナ26人(3)外国馬4人。『勝つのはオルフェーヴル』。思っていた以上の大差となったが、馬への熱い思いでは、キズナも負けていない。というより、キズナの圧勝か。

 「年賀状にキズナの写真を使ってから、ずっと応援している。一途な思いです」(30代男性)

 「武さんに、何としても勝ってほしい」(50代女性)。その口調は、とことん熱い。

 5歳馬のオルフェーヴルは海外も含め19戦11勝で、G1・5勝。誰もが認めるスーパーホースで、実は私自身の1票もオルフェ票には含まれているのだが、今回は外国人のスミヨンが騎乗することに、引っかかりを持つ人がかなりいた。「オルフェが勝つと思うけど、ほんとは日本人騎手で勝ってほしいよね」(50代男性)。それと比べると、キズナには応援したい要素が満載、ということなのだろう。

 3歳馬のキズナは昨年の10月7日に京都でデビューし、いきなり連勝。だが、その後に主戦の佐藤哲が落馬で重傷を負い、代役として回って来たのが武豊だった。05年にはディープインパクトで4度目のダービー制覇を果たすなど、歴代最多の年間212勝を挙げたが、その後は年々、勝ち星が減少。大レースで活躍する機会にも恵まれなくなっていた。

 キズナに騎乗後も2戦は未勝利。?マークがつきかけていたが、その後の毎日杯、京都新聞杯を連勝すると、第80回の記念レースとなったダービーでは大外を追い込む見事な勝利。佐藤哲の思いも抱え込んだ武豊の復活劇と、キズナというネーミングがマッチして、一気にファンの心をわしづかみにした。

 第92回凱旋門賞は、日本時間の10月6日(23時15分発走予定)に、フランスのロンシャン競馬場で行われる。日本調教馬は過去に14頭が挑戦し、99年エルコンドルパサー、10年ナカヤマフェスタ、12年オルフェーヴルの2着が最高。日本馬どころか、ヨーロッパ以外で調教を積む馬は、ことごとく跳ね返されている難攻不落の頂となっている。

 地元フランスのフリントシャー(牡3)、前哨戦でキズナに迫ったルーラーオブザワールド(愛=牡3)、ノヴェリスト(独=牡4)らライバルは強力だが、ファンの思いは、やっぱり日本馬。

 勝つのはオルフェーヴル。

 勝ってほしいキズナ。

 凱旋門賞91回の歴史で、優勝回数は7歳1回、5歳7回、4歳26回、そして3歳はここ10年で8勝するなど57回。データではキズナ有利となっている。

(デイリースポーツ・玉森正人)

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