【デイリー杯2歳S】プライマリー強気
「デイリー杯2歳S・G2」(5日、京都)
素質馬がそろった函館の新馬戦を制したプライマリーコードが、2戦目で強気にG2挑戦。小柄な牝馬ながらも潜在能力は相当なものを秘めている。前走後は栗東坂路でしっかりと負荷を掛けられ、心肺機能がさらにアップ。阪神JF(12月8日・阪神)へ向けて譲れない一戦となる。
1週前追い切りが行われた9月25日。プライマリーコードの背には、美浦から駆けつけた三浦の姿があった。栗東坂路でライトニングロアー(2歳未勝利)と併せて4F54秒1‐39秒1‐12秒5を記録。お目当ての感触を確かめた鞍上は「落ち着きが出たのが一番。函館では物見がすごかった。栗東の環境に慣れて大人になっていた。状態も良さそうです」と期待以上の内容に目を輝かせた。
東の若武者がほれ込む好素材。担当の赤池助手も、確かな手応えを感じている。「(三浦)皇成が初めて調教に乗ったときに“コイツは走る”。そして実際に競馬に乗って勝った後には“モノが違う”って。勝ちっぷりは申し分なかった。抜け出してからふわふわしていたけど、最後まで我慢しましたからね」。レースで見せた遊びの部分は、今後の伸びしろとも言える。一度実戦を経験した効果は絶大だろう。
フィジカル面の上積みも望める。函館時は体質が弱くて攻め切れなかったが、栗東では坂路を利用して丹念な乗り込みを消化。「馬体重は減っているかもしれませんが、カイバはしっかりと食べています。走りが軽くてバネがある。洋芝で勝ちましたが、開幕週の京都は合うと思う」。赤池助手は好勝負を期待する。
当面の目標は阪神JF。ゆったりとしたローテで臨むためにも「賞金を加算したい。大事な一戦になりますね」と仕上げ人は気を引き締める。厩舎としても、今週末は大一番が待っている。「いい形でバトンタッチできるように」。重賞ゲットで凱旋門賞・仏G1(6日・ロンシャン)に挑む僚馬キズナにエールを送る。