【凱旋門賞】ルメール日本馬2騎を絶賛
「凱旋門賞・仏G1」(6日、ロンシャン)
フランスで活躍する知日派騎手らが「日本馬の大チャンス」と口をそろえた。9月30日、パリ郊外メゾンラフィット競馬場で日本でもおなじみのルメール、リスポリ、C・デムーロらが騎乗。レース後にインタビューに応じ、凱旋門賞のオルフェーヴル、キズナについて見通しを語った。毎年のように来日しているルメールは2頭が制したフォワ賞、ニエル賞の前哨戦では他馬に騎乗。間近で見た走りを振り返り「とてつもなく大きなチャンス」と断言した。
フランス屈指の親日派ジョッキーの目にも、今年のオルフェーヴルは見違えるほど強く映ったようだ。マンドール(9着)で参戦していた前哨戦のフォワ賞を振り返ったルメールは「とても印象的な勝ち方だったね。ギアの切り替えがスムーズで素晴らしい。体も昨年よりかなり大きく見えたし、コンディション自体も今年の方がいいんだろう。これはとてつもなく大きなチャンスだよね」。金色に光る5冠馬を大絶賛してみせた。
キズナについても名手の評価は高い。「大外を回って勝っただろう。ロンシャンであの芸当をするのは並じゃないね。そもそも日本ダービーの格も世界的に高くなってきているからね」。シカルプール(5着)に騎乗していたニエル賞で演じたキズナの差し切りVに感嘆。オルフェーヴルとの比較でも「(馬齢による)3・5キロの斤量差のことを考えると、若干有利かもしれない」と互角以上に評価した。
ただし、もし自身がどちらかに乗れるとしたなら?の問いには、「どこからでも加速していけるアクセルが気持ち良さそうだからね」とオルフェーヴルの名を挙げた。
「欧州のチャンピオンクラスがもれなく集まってくるのは毎年のことだからね。ノヴェリストやアルカジームも有力だろう。ただ、日本馬にとって最大のライバルを挙げるなら、(4戦無敗と)まだ底を見せていないトレヴかな。それでも今年の日本馬2頭なら…」。相手関係はもちろん楽ではない。それでもなお、ルメールの口調は、日本馬ワンツーだって驚かないと言わんばかりの口ぶりだった。