【凱旋門賞】キズナ好走の鍵は脚元に
「凱旋門賞・仏G1」(6日、ロンシャン)
トランセンドにロードカナロアなど、担当馬の海外遠征は今回で9度目。キズナの“脚元”を支える福田晃寛装蹄師(48)が3日、前哨戦で初体験となる欧州特有の馬場を克服した同馬の秘密を明かした。
蹄鉄の前部にある突起物。JRAでは2ミリまでの突起が許されている。摩耗を防ぐためだけではなく、芝とグリップするという役目も果たす。ただ、欧州ではこの突起物は禁止されている。「でも、もともとキズナは突起物のある鉄を使っていない。普段使っている鉄をフランスでも使ったから違和感なく走れる」。日本と同じパフォーマンスができるのも納得というわけだ。
強い“蹴り”が末脚を引き出す。「キズナの脚を持って感じるのが“柔らかくてバネがある”ということ。後ろ脚の力がすごい。装蹄の際に脚を持ち切れないぐらい」と驚く。さらに「とらえる力がしっかりしている。使用後の鉄も均等に減るように、バランス良く走れているから、欧州の馬場でも大丈夫だったんでしょう」と説明した。
本番でも「現状維持がベスト。結果を出したのでリスクを負う必要もない」。レース2日前の4日に最後の鉄を打ち変えて大一番に備える。