【凱旋門賞】キズナ欧州仕様に変身!

 「凱旋門賞・仏G1」(6日、ロンシャン)

 悔いはない。キズナは5日、エーグル調教場の直線ダートを1本。レース前日の最終調整を終えた。佐々木師は「2000メートルをラスト1F16‐17ぐらいのキャンターで。馬が戦闘モードに入った。きょうが一番大事なのでやれやれです」とホッとした表情を浮かべた。

 異国の地でこれだけ順調に本番を迎えられるのも珍しい。「不思議な馬」。指揮官は驚きの表情でこの言葉を連発する。「筋肉が違う。1回使ってだいぶ変わった。ヨーロッパ仕様になっている」。追い切り時計も馬体重も分からないなか、培ってきた経験と感性が求められた。「いい勝負をしたら倒れちゃうから、家内には救急車を呼ぶように言ってあるんだ」。周囲に笑いを誘い、リラックスムードを漂わせた。

 レース当日は渋滞を避けるため通常より30分早く厩舎を出発する。馬房もオーダー通り、ニエル賞と同じ場所になった。枠順も最高。全てが計画通りだ。「日本を代表するオーナー、ジョッキーで出られるのはうれしい。全てがうまくいったので期待してください」。花の都パリでいよいよ歴史的な瞬間が訪れる。

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