【毎日王冠】フラッシュで福永大台到達
「毎日王冠・G2」(6日、東京)
ダービーと秋の盾を制している府中で、エイシンフラッシュが伝家の宝刀を抜いた。4番手のインで折り合い、直線は仕掛けを待つ余裕も。メンバー唯一のG1馬は、逃げ粘るクラレントをねじ伏せるようにかわし貫禄の違いを見せつけた。得意とするスローの瞬発力勝負で記録した、自身の上がり3Fは32秒8だ。
「前に行く3頭ははっきりしていたので、その後ろで折り合いに専念した」と福永。「間を割ってイメージ通りに抜け出せた。G1ホースの秋初戦をいい形で終わらせられた」と、09年萩S(3着)以来のコンビで自身のJRA重賞100勝目を飾り、会心の表情だ。
毎日王冠から始動するローテは昨年と一緒。だがその1年前は9着に沈んだ。はるばるドバイまで足を伸ばした昨年と違い、香港への遠征にとどめた今秋はいきなり絶好のパフォーマンス。02、03年のシンボリクリスエス以来、史上2頭目の天皇賞・秋(27日・東京)連覇へ期待が膨らむ。
「馬が成熟して操縦性が良くなった。天皇賞をいい形で迎えられる」。京都で走りを見守った藤原英師は自信満々にコメントした。本番の手綱はM・デムーロに託すことになりそうな福永も「100%ではなかったにもかかわらずこれだけ強い競馬をできる。6歳でも衰えはない」とエールを送る。オルフェーヴル、キズナと並ぶもう1頭の日本ダービー馬が、改めてその存在感を示した。